ショパンのノクターンを女性にたとえると
私がヘビーユーズしているサイト「あるピアニストの一生」にて
とても興味深いものを発見しました。
サイト作成者のピアニスト田所政人氏がコンサートプログラムに書かれた文章だそうです。
2015年、父の最後のコンサートはショパンのノクターン全曲でした。そのプログラムから、曲紹介の文章を抜き出します。
「きわめて私的な曲目感想」
前もってお断りしておきますが、これは「曲目解説」ではありません。各曲を女性にたとえてみればこんなものかな、とふと思ったというに過ぎません。一年もの間同じ曲を弾き続けていると、何となく「こんな感じに聴こえる」というおぼろげな幻影が見えたりするのです。ショパンがこういうものを表現しようとして創ったというのでは決してありません。
21番 初恋にやぶれ、世の中に自分ほど不幸な者はいないと思っている小学生。
という風に、ショパンのノクターンすべての曲についてご本人が抱くイメージを女性で表現されているのです。もう、これが抜群に面白くて(^w^)
ノクターンにはあまり詳しくないのですが、これを読んで弾いてみたいなと思ったのが以下。
★興味度No1
18番 部長に就任し鷹揚なところを見せようとするものの、微妙な案件が出てくると、つい部下にガミガミと口出しせずにはいられなくなってしまう女性。一件片付いたと思ったら、また微妙な案件が。覚悟を決めて部下に丸投げして、ほっと一息
覚悟を決めてやることが丸投げ(笑)。しかも、丸投げしてほっと一息、って(爆笑)。
でも妙にリアルに状況が想像できてしまいます。
★興味度No2
7番 いつも陰気な雰囲気を漂わせている女性。会社の宴会で酔った彼女の壮絶な過去の経験を聞き、みなドン引きする。翌日、何事もなかったように陰気な彼女だが、気のせいか、たまに笑顔が見えるような。
ドン引き、て(笑)。しかしこれも会社の飲み会の情景からしてイメージがムクムクと湧いてくるから面白いものです。とても気になったのでYoutubeで曲チェックしてみましたが、確かに陰気です。ちょっと弾いてみたい気持ちになりました。
★興味度No3
15番 人生という荒野を重荷を背負って一人でとぼとぼと歩く女性。社会の荒波に翻弄され、それでもまた歩き出さねばと思ったある時、樹間の木漏れ日の温かさに神の恩寵を感じ、そのまま昇天する。
しょ、昇天してしまうのですか・・・ せっかくまた歩き出そうと前向きになったというのに、、、
でも、曲を弾いていると「天に召されるような」感覚があるのはわかります。つい最近まで弾いていた曲(ノクターンではありません)でもそのように感じるシーンがありました。
この想像力と表現力が素敵ですよね。
ピアノ関連のブログや記事でとても面白い!と思うものを時々見つけますが、そういう「私のツボ」にはまる文章を書いていらっしゃるのって結構な確率で「中年以降の男性」だったりします。
密かにブックマーク登録して愛読していたりするのですが、私の嗜好(思考?!)は中年男性的なのかしら・・・
ま、いいか。
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