シベリウスのフェルマータ
シベリウスのピアノ曲には、珍しいフェルマータの使い方が出てきます。
例えば即興曲Op.5-6 の後半。
音符ではなく、小節の区切りにフェルマータがついています。
このシベリウスのフェルマータの使い方、他の曲でもちょいちょい顔を出します。
樅の木の最終ページ。
この樅の木の楽譜を見るとわかるように、普通の音符についているフェルマータ(黄色の矢印箇所)もありますので、明らかにシベリウスは使い分けていたのだと思われます。
さて、小節区切りのフェルマータ、どのように扱うものなのでしょうか。
樅の木の練習時、最初に通っていたピアノ教室の先生に伺ったのは
「バス停のような感じ、一時停止」
音楽をいったん止める、という解釈でした。
即興曲Op.5-6 を習った先生は、
「小節最後の音符につける感じで使う か あまり気にせずフレーズの切れ目を感じるのみ(次の小節に行くときに気持ちを切り替える)にする」という解釈でした。
そしてプロの演奏家は・・・
樅の木では、最後の音を響かせつつ、小節の変わり目に時間をかけています。(音は切らない)
即興曲Op.5-6では、インテンポで小節を弾いた後、最後の音は伸ばさずに(弾き終えてから)フェルマータの箇所で少し間をとって次の小節に移っています。
この特徴的なフェルマータ問題、シベリウスに聞いてみないと本当の意図はわかりません。今の私の答えとしては、それぞれの曲、それぞれのフレーズ、雰囲気に合わせてこのフェルマータを生かすのが良いのかな、といったところです。
シベリウス、まだ数曲弾いただけですが、私に似合ってるとか良い曲だとか褒めていただけることがあって(ピアノ弾きの皆さんって、優しい^^)実はテンション上がっています(笑)。シベリウス以外にも弾きたい曲がたくさんあるのですが、シベリウスの曲ももっと増やしてそのうち「シベリウス弾き」と呼ばれてみたい気もしています。
妄想だらけ(笑)
0コメント