シベリウスの言語

最近お犬様のお目覚めが早くて、毎朝3時過ぎにに起こされています。もはやサマータイムなどという域を超えています。はっきり言って夜です(T . T)
フィンランドの夏ならばぼちぼち明るくなりつつある頃かもしれないので早朝と呼べるかもしれませんが、日本の午前3時は真っ暗です。完全に夜です。もしやお犬様は私を鍛えようとフィンランド時間に合わせているのかしら…書きながら意味不明になってきたのでそろそろこの話題は片付けるとして。

秋の全国大会に向けての新曲の進捗は、2曲とも譜読みが終わったあたり。強弱もぼちぼちつけながら弾いています。構成と曲想はこれから。弾きづらい箇所や繊細な音が必要な和音の部分練習など頑張り中。
なんとかお盆前には滑らかに弾けるところまで持っていきたいものです。

曲の練習の仕方、練習の終わり方は本当に多様です。
何をどのようにどこまで。
大人の趣味の世界では、人それぞれ違うところです。結局のところ、自分でその答えを出していくことも練習の一部だと思っています。

今はコンクールモードなので、普段より丁寧かつ深めのゴール設定で取り組んでいます。
よって、作曲家の人物像についても出来るだけ理解を深める姿勢でシベリウス関係の書物も読んでいます。その気になればまた後日紹介しますが、今読んでいるのはカレワラ物語の簡単な本。

これとは別に、少し前に読んだ本で知り興味深かったのは、シベリウスの言語について。
フィンランドで生まれてフィンランドで亡くなった人ですから、母国語はフィンランド語だろうと思いがちですが、実はシベリウスの一番得意だった(生まれた時から使っていた)言語はスウェーデン語だそうです。
フィンランドの歴史は抑圧の歴史。古くは他国の支配を受けていて、西隣のスウェーデンに統治されていたり、東隣のロシアの支配下にあったこともあります。祖国が抑圧されていた、という点(しかもロシアに)ではポーランド出身のショパンとも重なるものがあるのかなぁ〜などと思ったりして…って、この話をしだすと話がどんどん脱線していきますので(こういう妄想面白いでしょ)話を元に戻すと、シベリウスの家系はスウェーデン系なんですね。親がスウェーデン語を話していたようで、生まれて最初に覚えた言語はスウェーデン語だったそうです。とはいえ、シベリウスはフィンランドで生まれ育ったのでフィンランド語ももちろん話せたのですが、生涯を通じてフィンランド語はスウェーデン語ほど堪能にはならなかったとのこと。シベリウスが記した書簡や日記類もフィンランド語ではなくスウェーデン語で書かれたものが多かったようです。フィンランドを代表する人物と冠されることも多いシベリウスですが、スウェーデン語が母語だったというのは意外な事実でした。

日常のふとした独り言もスウェーデン語だったのでしょうか。独り言といえば、言葉ではなく音楽のメロディーの方が多かったのではないかとも推測します。日常の独り言的メロディーが数々のピアノ曲のように私には思えます。ピアノ曲は交響曲ほど世間的評価は高くありませんが、私はシベのピアノ曲は日常のシベのツイッター的なつぶやきのような位置付けに思えてなりません。


楽しく続ける大人のピアノ

楽しみながら憧れの曲に近づいていくために